生活関連サービスのナック、Platioを導入 複写式の紙伝票を廃止し約400名の配送員が「配送管理アプリ」で業務効率化

2023.05.10
DX事例

アステリア株式会社は、ノーコード※1のモバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」が、生活関連サービスを提供する株式会社ナックに導入されたことを発表しました。物流の2024年問題※2にも対応するアプリとして利用範囲の拡大も計画しています。

ナックが「Platio」を導入した背景と効果

1971年に創業したナックは宅配水「クリクラ」の製造販売やレンタル事業、住宅事業など、「暮らし」と「住まい」に役立つサービスを提供する東証プライム上場企業です。変化に対して敏感に対応し、「即実行」を社員の行動指針のひとつとして定める同社では、市場の変化にも素早く対応した業務効率化のために、基幹システムの内製化やITツールの導入を進めていました。

業務効率化を全社的に進める中、ナックの主力事業でもあるクリクラの配送業務の効率化に着目。毎日1人当たり約60件の複写式伝票を配送順に並び替え、帰社後に伝票の情報を基幹システムに転記していたため、作業工数の増大、手作業の転記作業によるミス、紙の紛失などが課題となっていました。

そこで現場の要望に素早く反映できるモバイルアプリの内製・活用の検討を開始。地下や高層階などの電波が届かない場所でもオフラインで利用でき、基幹システムとのデータ連携が可能なPlatio の導入を決定し、独自の「配送管理アプリ」を作成しました。

「配送管理アプリ」は、データ連携ツール「ASTERIA Warp」で基幹(販売管理)システムと連携することで、アプリに配送情報を自動連携。約400人の配送員は紙の伝票を1枚1枚確認することなく、当日の配送先をスマホですぐに確認できます。配送時はアプリのモバイルプリンター連携で、必要な納品伝票を印刷。配送実績の入力もアプリで完結するため、配送後のシステム入力作業が不要になりました。その結果、配送員の作業時間が約40分から約5分に短縮され、年間約56,000時間の業務時間を削減することができました。

ナックは、現在直営店のみの導入となっているこのアプリを、配送員の業務負担や残業時間を大幅に削減し物流の2024年問題にも関わる新たな取り組みとして今後は加盟店にも展開し、クリクラ事業ネットワーク全体のサービス品質向上や業務効率化をさらに進める計画です。

 

ナックによるユーザーコメント

システム内製化の取組みとして、基幹システムである販売管理システムをアジャイル開発しており、今回このプロジェクトと並行してPlatioで配送管理アプリを用意しました。

通常は基幹システムの変更が入ると、アプリ修正など容易ではありませんが、ノーコードで柔軟に時間をかけずにアプリを修正しながら運用を始めることができました。今後はウォーターサーバーのメンテナンス時期までアプリで管理し、より効率的な商品管理を行っていきたいです。

また、加盟店様にも配送管理アプリを展開し、クリクラネットワーク全体のサービス品質向上につなげていきたいと考えています。

株式会社ナック 情報システム部 執行役員部長 大嶋 裕章 氏

 

Platioによる「配送管理アプリ」画面イメージ

【モバイルプリンターで印刷した納品書】Platioによる「配送管理アプリ」とモバイルプリンターの連携によって納品書をその場で印刷することが可能。複写式の紙伝票を廃止した。

※1:ソースコードを書かなくてもソフトウェアやアプリ等の開発ができる仕組み。ノーコードで開発することができるPlatioは、プログラミング言語に関する専門的な知識がなくても、必要とする機能の実装や現場の運用に合わせたアプリ仕様の調整等が可能。

※2: 2024年4月から施行される運送業での働き方改革関連法によって予想される物流の問題や混乱の総称。

<事例掲載URL:Platio> https://plat.io/ja/case/nac

 

 

 

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