横浜信用金庫様

約1,300台のスマートフォンを全役職員にスムーズに配備、運用
地域金融機関がDX推進で働き方改革を加速

横浜信用金庫様_エントランス写真

横浜信用金庫様では、お客さまサービスの向上および金庫内の働き方を変革することを目的に、全役職員にスマートフォンを配備されました。

さらに、こうしたDXの取り組みを地域支援にも活かす、新たなチャレンジが始まっています。

今回はその取り組みの背景や、コネクシオに支援をご依頼いただいた理由、配備後の状況などの具体的なお話を伺いました。

プロフィール

吉國様

総務部 吉國リーダー

法人名 横浜信用金庫
プロフィール 横浜信用金庫(通称:よこしん)は、1923年創業の協同組織金融機関で、神奈川県横浜市に本店を構え、地域密着型の金融サービスを展開しています。現在、神奈川県と東京都の広域にわたり61店舗を展開し、地域社会への貢献にも力を入れています。
取材ご対応者 【事務統括部 システム管理】 嶋崎副部長
【事務サービス部】 淺尾アシスタントマネージャー
【経営企画部】 安川アシスタントマネージャー
【総務部】 吉國リーダー
【DXオフィス デジタル変革・ITガバナンス推進】望月顧問
(所属は取材した2025年9月時点)
主要事業内容 融資業務をはじめとする多様な金融サービスの提供
本店所在地 神奈川県横浜市
設立 1923年
役職員数 1,226名(2024年3月現在)
URL https://www.yokoshin.co.jp/

サマリ

導入の背景

ライフスタイルや働き方の多様化が進む中で、お客様のニーズや期待も大きく変化している。こうした変化に柔軟かつ迅速に対応し、よりよいサービスを提供するためには、従来の対応体制に加え、新たなコミュニケーション手段の整備が不可欠である。

 

そのため、全役職員約1,300名にスマートフォンを配備することを決定した。

導入にあたっての課題

1,300台分という大規模なスマートフォンの配備およびその後の運用にあたっては、業務の専門性や対応範囲の広さから、金庫内の職員のみで完結することが難しい状況があった。

  • スマートフォンについては、金融機関として求められる高度なセキュリティレベルを担保・維持する必要があった。
  • 全役職員へのスマートフォン配備を、混乱なく円滑に完了することが求められていた。
  • スマートフォン管理を担う総務部の業務負担が過度に増加することのない、安定的かつ持続可能な運用・保守体制を構築する必要があった。

解決策(導入のポイント)

コネクシオにアウトソースすることで、スマートフォン導入に伴う様々な課題を一括して解決することができた。

  • コネクシオがこれまでに培ってきた様々な金融機関の運用実績をもとによこしんの利用環境に適したセキュリティツールの選考・構築を実施することで、知見の不足を補うことができた。
  • ユーザー向けの説明会の実施、手引書の作成・配布およびサポートデスクの設置により、大きな混乱なくスマートフォンの利用を開始することができた。
  • ヘルプデスクによる配布前のスマートフォンの管理・入出庫、休日・夜間の紛失対応、故障対応、問い合わせの一次受付、入退職時におけるアプリのライセンスメンテナンス対応などを実施することで、総務部の業務にかかる負荷を大幅に軽減できることを期待。

今後の展望

  • 金庫の電話・システム刷新による一層のお客様サービスの向上
  • 業務効率化と働き方改革の推進。スマートフォンとパソコンがあれば場所を問わず業務が可能な環境を整備
  • DXの取り組みで得た知見をお客様のご支援に活かす

導入サービス・製品

マネージドモバイルサービス
  • システム設計構築(LookoutCLOMO MDMLINE WORKSPHONE APPLI PEOPLE)
  • キッティング(iPhone)
  • 初期導入支援(利用者向けマニュアル作成、利用者向け説明会開催、サポートデスク開設)
  • 導入後の運用・保守(ヘルプデスク、LCM業務、紛失故障対応、PHONE APPLI PEOPLE、LINE WORKS運用等)
    ※LCM業務…モバイルデバイスの調達・導入・運用・廃棄に関わる業務

導入範囲

全役職員   

※全役職員…すべての役員・職員および契約社員(パートタイム職員を除く)

インタビュー

背景・課題

横浜信用金庫(よこしん)は、神奈川県横浜市中区に本店を置く、地域に根差した信用金庫です。2025年にDX戦略推進のため、全役職員への約1,300台のスマートフォン配備を決定しました。

スマートフォンおよび関連アプリケーションの導入調達・普及活動・運用管理については、総務部を中心に管理することになりましたが、専門性が求められる分野であること、安定かつ今後のスマートフォン活用拡大を見据えた持続可能な体制を構築することが課題でありました。

これを機会にコネクシオに一括してアウトソースでお任せいただくことにより計画遅延や混乱なくスマートフォン配備を行い、ワークスタイルの変化を実現されました。

ここに至った経緯や効果についてお話を伺いました。

―――まず今回、全役職員へのスマートフォン配備という大きな改革を行われた背景についてお聞かせください。

「当金庫では中期経営計画を支える戦略としてDX戦略を掲げています。この戦略を推進するための複合的なプロジェクトの中で、インフラ整備の一環として、全役職員へのスマートフォン配備が急務でした」

―――スマートフォン配備を通じた具体的な目的は何でしょうか。

「大きく二つあります。一つは、お客さまサービスのさらなる向上です。お客さまとの連絡手段を多様化し、お問い合わせからコンタクトまでの時間を早めることで、お客さまの利便性を高めたいと考えていました。

二つめは金庫内の業務効率化です。固定電話の内線をスマートフォンに切り替えることで、電話の取次ぎにかかる事務や時間の負担を削減し、“時間や場所、そして現物から解放された新しいワークスタイルの実現”を目的としました」

安川様

経営企画部
安川アシスタントマネージャー

導入までのプロセス

導入前の課題

―――スマートフォンの導入にあたってはどのような課題がありましたか。

「従来はデバイスは持ち出し禁止という前提があり、スマートフォンの活用をすすめるにあたってはそれぞれの立場からリスクに対しての懸念が当然ながらでてきてしまいます。しかしながら、新しいワークスタイルの実現はお客様サービス向上のためにも必要なことです。

そのため、『持ち出しに対応した管理体制をどうしたら実現できるのか』という点を考えていくことに大きく舵を切りました。高いセキュリティレベルを維持し、さらに休日・夜間も含めた運用体制が必要になると考えると、そこから運用管理をプロに任せるという選択肢がでてきたのは自然な流れだったと思います」

―――具体的に管理面で課題となっていたのはどのようなことでしょうか。

「まず、スマートフォン導入以前に約1,300台という大規模な配備を進めるにあたり、金融機関として求められる高度なセキュリティ要件に関する知見・ノウハウが当金庫には不足しておりました。

またスマートフォン導入時にすぐに活用できるように準備をしていないと職員に定着しないと考えていました。そのため、利用者への普及活動を重視していましたが職員だけで定着まで全て対応するのは難しい状況でした。

加えて、導入後の運用について、持ち出しに対応したルール策定や休日夜間の対応以外にも、スマートフォン導入に伴って入退職時の手続きなども変わってきます。全体導入により管理部署が総務に統一されることで、そのすべての管理業務が集中してしまうことが想定できました。

 

他にも、スマートフォンの利用は一部の部署に限られており、各部署が目的ごとに合わせて端末を購入していました。そのため、利用している通信キャリアが部署ごとに異なっていました。しかしながら、当金庫のインフラとなる通信手段と考えた場合に、コストやセキュリティなど様々な観点から一元管理した方がよいという問題意識は以前からありました。

これらの課題を総合的に考えると、職員のみで対応するのは困難であり、正確性や継続性に懸念がありました」

嶋崎様

事務統括部 システム管理
嶋崎副部長

課題の解決策

―――その課題に対し、どのような解決策を取られたのでしょうか。

「金庫内での対応は難しいと判断し、信頼できるプロに任せたいと考えました」

 ―――具体的にどのようなことをご依頼いただいたのでしょうか。

「大規模な導入に伴い、スマートフォンの導入・初期導入支援・導入後の運用保守サポートを、コネクシオにアウトソースすることにしました。コネクシオの金融機関での運用実績をもとに、当金庫における利用に適したセキュリティ構築と検証を行っていただくことで知見不足を補うことができました」

「スマートフォンとアプリの普及のための初期導入支援・ユーザー教育の面ではコネクシオのサポートで非常に助かりました。ユーザー向けの説明会や手引書作成といったサポートにコネクシオの過去の知見が盛り込まれていて分かりやすいものになっていました。説明会の様子は動画にして出席できなかった職員も視聴できるようにしました」

「また従来より、一部の部署でスマートフォンを導入し、その運用管理を部分的にコネクシオに委託していましたが、このたび全役職員に支給範囲を拡大したことで全体をお任せする運用に変更しました。ヘルプデスクによる休日夜間の紛失対応、故障対応、問い合わせの一次受付、入退職者の対応などをお任せしました。

これにより、総務部の過度な業務負担を軽減しつつ、トラブル発生時の問題解決スピード向上を図りました」

―――今回はビジネスチャット「LINE WORKS」も導入されていますね。

「はい、信用金庫業界で展開されているチャットツールもあるのですが、お客さま目線で考えた際に、お客様が普段からお使いになっている連絡手段であるLINEアプリがそのまま使えることを重視し、LINEと連携できるLINE WORKSを選定しました。

また職員への展開については、導入時につまずくと職員が苦手意識を持ってしまう懸念もありました。そこで立ち上げからしっかりと活用・定着できるよう、「LINE WORKS」初期構築パック(カスタマイズ)を採用しました」

コネクシオをお選びいただいた理由

―――多数の代理店の中から、弊社(コネクシオ)のサービスをお選びいただいた理由をおうかがいできますか?

「コネクシオを選んだのは、本プロジェクト以前から依頼していた運用管理サービスの実績があったからです。

今回の大規模導入に先立って一部部署で約200台をコネクシオから導入していました。そのサービスが安定して運用出来ていたため安心感がありました。その後も折に触れて、『こう使いたい、こう使えたら』という希望に対して、実際の当金庫の利用シーンを想定して親身に対応してくれたことでより信頼感が醸成されていました」

「特にセキュリティ面でのアドバイスは非常に助かりました」

―――具体的にはどのような内容でしょうか?

「当金庫で利用しているセキュアブラウザがあり、当初考えていたiPhoneとセキュアブラウザの構成で十分に制御できると考えていました。しかしながら、利用するアプリによっては独自ブラウザが存在し、一部制御が出来ておらずセキュリティホールが生まれていました。そこに事前に気づいていただき、当金庫の運用に合わせた理想的な構成を提案してもらいました。(図参照)

セキュリティに関してなどは自分たちでも情報収集をしていますが、こちらが気付かないような、知見や他社事例に基づいた積極的なご提案をいただけたことも決め手のひとつです。発言を遠慮しなくてよい関係性が築けたのでプロジェクトを円滑に進めるうえで重要でした」

図.コネクシオのソリューション提案

導入効果

コネクシオにアウトソースしたことによる効果

―――スマートフォン配備にあたって、コネクシオへのアウトソーシングによって解決できた事項について、お聞かせください。

「迅速な対応のおかげで当初計画から遅延なく1,300台の運用を開始できました。

また、他業務と兼任しながらプロジェクトを進めていた本部担当者の負担が大きく軽減されたことで、メンバーが本来業務を行えたという点はサポートがなければ実現しなかったと思います」

DXの実現に関する効果

―――まだ配備してから2か月ほどですが、DX実現に向けて、すでに効果として感じられていることはありますか?

「働き方という面では、一番大きいのはスマートフォンさえあればどこでも連絡ができるようになったことです。以前は、複数の営業店を移動する職員はそれぞれに固定電話の番号があり、スケジュールにあわせてその日に業務をしている場所を調べて電話をするという対応が必要でした。現在はスマートフォンを活用し、いつでもどこでも対応が可能になりました。また、電話対応のために営業店へ立ち寄る必要がなくなり、効率的な営業活動ができるようになりました」

「LINE WORKSについては、誰か一人が発信すればあらかじめ決めたメンバー全員がすぐに見られて既読確認もできる点はとても便利です。

偶然にもスマートフォン配布直後に災害警報があり、グループでの安否確認において既読かどうかがすぐにわかる利便性を強く感じました」

淺尾様

事務サービス部
淺尾アシスタントマネージャー

―――今後の目標などはお持ちでしょうか。

「スマートフォン配備による目標の一つは、固定電話の受電件数の半減というのがあります。自席にいなくても電話が取れるようになったことで、特に営業職のまちの活力創造課長の複数名から『すごく便利だ』といった喜びの声が寄せられています。これは、目標達成に向けた良い兆候だと捉えています」

今後の展開・期待

DXのさらなる推進

―――今後の期待と展望をおきかせください。

「お客様のライフスタイルにあわせコミュニケーション手段を多様化していくための整備をすすめていきます。

まず、金庫内の固定電話・内線システムを段階的に一部廃止していく予定です。全役職員へのスマートフォン配布が完了しましたので、2026年春以降は、営業店に共用スマホを配置するなどして、営業店の固定電話の撤廃も進めたいと考えています。スマートフォンとパソコンがあればどこでも仕事ができる環境を整えていきます」

―――他にはどのようなことに取り組んでいかれるのでしょうか?

「システムの面では、インターネットの環境整備に取り組んでいます。金融機関なので巨大な勘定系システムと金庫内のネットワークは閉ざされたシステムになっており、インターネットは全く別のネットワークを構築しているのが現状です。

その状況から来年(2026年)、ネットワークの再構築を行う計画です。金庫の業界内のネットワークは分離しながら、基本的に1台のパソコンでインターネットも金庫内のネットワークも繋がるような環境を作る方向に向かっています。

しかし、それも通過点と考えております。一般的な企業ではインターネットの中で様々な業務を完遂できる現状かと思います。

将来的には、セキュリティの強化と業務の利便性を両立しなければと考えています」

望月様

DXオフィス デジタル変革・ITガバナンス推進
望月顧問

地域の中小企業を支援する “DXの主治医” の役割へ

「お客さまとのコミュニケーションについても、今後は電話だけでなくチャットなどの手段を望まれる方も増えるでしょう。その際に、当金庫から手法を押し付けるのではなく、なるべくお客さまがふだんご利用されている方法でコミュニケーションを取れるようにしていきたいです」

「環境が整備され、働き方が変わることで、さらに新たなアイデアが生まれてくることも期待しています。世の中にはこれからも便利なものが出てくるので、必要なものがあればタイムリーに職員へ配布できる環境を整えていきたい。コネクシオさんにもこの観点で情報をいただきたいです」

「また、我々信用金庫は地域の中小企業を支援する ”DXの主治医” のような役割も担っています。職員自身が新しい環境で働き方を変えることで得た知見を、お客さまへのDX支援に活かしていきたいと考えています」

※インタビュー内容、所属は取材した2025年9月時点のものです。

PDFで導入事例をダウンロード

  約1,300台のスマートフォンを全役職員にスムーズに配備、運用
地域金融機関がDX推進で働き方改革を加速

業種:金融業(地域金融機関)/役職員数:約1,200名/回線数:約1,300回線

\本インタビューの内容をPDFにまとめました /

Relation

関連する導入事例

Contact

法人携帯の調達・運用・活用はすべて、
モバイル専門商社のコネクシオにお任せください

お役立ち資料はこちらから

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください

お電話でのお問い合わせはこちら

平日 10時~18時