案件管理を効率化。ツール活用に向けた7つのポイントを紹介
企業の基本は売上の向上であり、そのためには適切な案件管理が不可欠です。

しかし、案件管理領域をDXできていないケースは非常に多い印象です。結果として案件が属人的になり、受注確度の低下に影響したり、非効率なオペレーションに陥ってしまったりしています。

今回は、そんな企業の案件管理を効率化するためのツール選定に向けたポイントをご紹介します。

目次

案件管理とは?

案件管理とは?

案件管理とは、主に営業活動において「受注等の目標を達成するために顧客情報や案件の詳細・進捗を管理すること」を指します。

具体的には、社内の担当者情報はもちろん、どの商材をいつ、顧客のどの担当者に向けて、どのような提案を何回行っているのか等を、定量・定性情報として入力・共有します。

また、会社ごとに設定されたラベルとして、受注の確度や受注予定日、売上予定額なども管理することも多いです。

案件管理を行う目的

案件管理を行う目的としては、大きくは以下3つが挙げられます。

受注確度の向上

案件管理を適正に行うことで、受注確度が高まることが期待できます。

案件の進捗を適切に管理することで、「いつどのタイミングでどんな情報を顧客に渡せば案件が進むか」の判断がより明確になることから、受注確度の向上に寄与すると言えます。

属人化の防止

案件管理は、顧客対応の属人化も防止します。

たとえば営業担当がヒアリングした顧客要望を共有事項として管理しなかった場合、別の営業担当やカスタマーサポート担当等が同じ質問をする可能性があります。その場合、顧客としては「この会社は情報共有がなされていない」と感じ、商品・サービスの導入に二の足を踏むことになるかもしれません。そのような事態を避けるためにも、案件管理は必須と言えます。

中長期的な視点で営業活動ができる

案件管理を行うことで、各営業メンバーは中長期的な視点で営業活動に従事することができます。

一般的に案件管理を行うと、月ごとや四半期ごとの想定売上が可視化されます。よって、「いつまでにどれくらいの売上が立てば、次のタームではこれくらいの活動が可能になる」という見通しを立てることができ、結果として中長期的な事業展望を持って仕事に挑むことができるようになります。

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Excelでの案件管理はダメ?

Excelでの案件管理はダメ?

会社によっては、Excelで案件管理を行っているケースもあるでしょう。

たしかにExcelは、低コストで導入・運用することができる上に、機能が汎用的なので複雑な数式を伴った案件管理も可能です。また、多くの社会人がExcelスキルを身につけていることから、運用するにあたっての共通言語がある程度整っているというメリットもあります。

一方で、Excelで案件管理をすると、以下のようなデメリットが存在することになります。

大容量のデータ処理が難しい

Excelには、ワークシートの行数と列数など、入力データ数に制限があります。たとえば行数は「1,048,576行」、列数は「16,384列」が最大値となるので、膨大な顧客情報を、一社複数行で管理するとなると、Excelでは限界が出てしまうケースがあります。

複数ユーザーによるリアルタイム共有・編集が不可

Excelはクライアントにインストールするタイプのソフトウェアなので、ローカルで編集したファイルはあくまでローカルで操作した人だけがリアルタイムで参照・変種できるものとなります。クラウドシステムのようにリアルタイムで共有・編集できるものではないので、共同作業などに向かないと言えます。なお、Excelの機能をある程度踏襲しているGoogleの「スプレッドシート」であれば、クラウドベースのソフトであることから、このデメリットは解消できると言えます。

バージョン管理が煩雑

前述のとおり、Excelはクライアントインストール型のソフトなので、作成したファイルごとの管理になります。作成したてのファイルならば問題ありませんが、何度も更新を続けていくうちに、どれが最新バージョンなのかがわからなくなるリスクがあります。

インフォグラフィック面で弱い

さらに、Excelは表形式での表現が基本としてあるので、インフォグラフィック面での表現に弱いです。インフォグラフィックとは、グラフ等を用いてデータを視覚的に表現する手法のことです。もちろん、グラフや図形などの機能はありますが、基本的には汎用性が高いがゆえに、情報の見やすさがそこまで強いとは言えません。

このように、Excel管理では案件管理に制限が多く存在してしまうからこそ、専用の案件管理ツールの導入が望ましいと言えます。

案件管理ツールを選定する際のポイント7つ

案件管理ツールを選定する際のポイント7つ

世の中には、多様な案件管理専用ツールが存在します。具体的にどのような観点で選定を進めれば良いのか、ポイントを7つに絞ってお伝えします。

クラウド対応の有無

まずは、案件管理ツールがクラウドに対応しているか否かを真っ先に確認しましょう。クライアントインストール型のソフトの場合、Excel利用のデメリットでもお伝えした通り、複数ユーザーによるリアルタイム共有・編集が難しくなる可能性があります。

なお、クラウドシステムを活用した顧客管理方法については、以下の記事もご参照ください。

関連記事:営業改革の一歩目は顧客管理。データを駆使して成果をあげる方法

適切な管理項目の有無

案件管理で特に重要となるのが「管理項目」です。何を管理するかによって、案件の進捗状況の把握や共有の粒度が変わってくるでしょう。代表的な項目は以下のとおりです。

案件担当者
流入チャネル
リード状態
進捗状況
受注確度/受注確率
売上予想
受注予定日

これに加えて企業独自の管理項目が多く追加されることになるでしょうが、肝心なことは、それらの項目をシステムで的確に表現することができるかという点です。必要な項目が表現できないとなると、社内における案件管理の煩雑さが増し、結果としてシステムを有効活用できなくなる可能性があります。

システムを選定する前に、あらかじめ管理項目を洗い出して置くことをお勧めします。

他システムとの連携仕様

案件管理はそれ単独で動作させるのではなく、多くのケースで他システムとの連携を前提に導入設計されます。たとえば顧客情報については、既存のCRMシステムとの連携によって、わざわざ営業メンバーが新規で入力しなくても済むようになります。また、売上実績はそのまま経理システムへと連携し、わざわざ別ファイル等で経理部門とやりとりをしないでも済むように設計することも可能でしょう。

このように、自社が活用している既存システムとデータ連携が可能なツールであるかを事前に確認しましょう。連携できないとなると、営業メンバーがつど情報入力をする必要が発生するかもしれません。

導入ハードル

どんなに使い勝手の良いシステムでも、導入のハードルが高いツールでは、機能を十分に活用できないリスクがあります。たとえばSQL文を何個も登録しなければならないツールの場合、現場メンバーでは導入を先導することが難しいでしょうから、結果としてSQL文を書かなくても利用できる機能のみを使うことになりかねません。せっかく多様な機能があっても、導入ハードルによって使用されず、結果として費用対効果が下がってしまう可能性があります。

テンプレート機能の有無

案件管理において重要なことは、標準的な入力作業をどれだけ効率化できるかという点にあります。テンプレート機能が豊富であればあるほど、ゼロから入力項目やフォーマットを設定する必要がなくなるので、現場メンバーの工数を削減し、生産性を向上させることができます。

使いやすい/見やすいUIやデザインになっているか

案件管理ツールは、現場の生産性を高めることが大きな目的の一つです。ぜひ、現場メンバーが使いやすい/見やすいUIやデザインになっているかを確認しましょう。実際にデモ版などを動かしてもらい、選定前に確認してもらうことをおすすめします。

モバイル対応の有無

昨今では営業メンバーの利用デバイスとしてモバイルの使用頻度が高まっています。よって、システムとしてモバイル対応しているかどうかもチェックしましょう。

各選定ポイントを押さえて自社に合ったツールを導入しましょう

昨今のDXトレンドによって顧客管理システムの導入が進む中、案件管理だけアナログなExcel管理では、非常に非効率です。

案件管理を効率化するためにも、専用ツールの導入は必須です。各選定ポイントを押さえて、自社に合ったツールを導入するようにしましょう。

なお、案件および顧客管理ツールとして世界中で利用されているSalesforceの詳細については、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:中小企業の営業改革にSalesforceは必須!メリットと事例を解説

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