バンドルID(Bundle ID)を手軽に取れるようにするツールを作ってみた
コネクシオの技術メンバーは困ったときはツールを自作して対応します。
今回の記事ではAppleのアプリケーションを識別するバンドルID (Bundle ID)にフォーカスをあて、どのような問題がありそれをどう解決したかをご紹介します。
※注意※
2025年5月現在、今回ご紹介するツールで情報の取得はできておりますが、ツールの作成当時参照していたAppleサイトは存在していません。
バンドル IDとは
バンドル ID とはiOSやiPadOS などAppleのプラットフォーム上でアプリケーションを一意に識別するために使用される文字列です。
具体例として、コネクシオの親会社であるノジマの「ノジマアプリ」を例に見ていきます。
「ノジマアプリ」の場合の バンドル ID は “jp.mnoji.application”となります。
ネイティブアプリ(Apple製アプリ)にもバンドル IDは存在し、「App Store」は “com.apple.AppStore”、「カレンダー」は “com.apple.mobilecal” などです。
参考:iPhoneおよびiPadのネイティブアプリのバンドルID
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バンドル IDの用途
ではバンドル IDはどこで使われるのでしょうか。
一般的にはアプリ開発時XcodeやApple Developer Programにて他のアプリと区別するために使われます。コネクシオが構築支援をしているMDMにおいても、アプリケーションを許可リストや禁止リストで制御する際に使います。
(当時の)問題
MDMを通じて業務用デバイスにインストールされるアプリケーションを厳密に管理する際、特定のアプリを許可・禁止するにはアプリを一意に識別するための バンドル ID が必要不可欠です。しかし実際の運用現場ではこの バンドル ID の取得が大きな壁となっていました。
2018年の時点では、MDMの管理画面でアプリを検索しても表示されるのはアプリ名やアイコンだけで肝心の バンドル ID は確認できません。
また、App Storeでアプリを検索しても表示されるのは「App ID」と呼ばれる数字の識別子であり、目的の バンドル ID は見つかりません。
メンバーからは「このアプリの バンドル ID は何だろう?」「MDMに登録するにはどうやって確認すればいい?」といった声が上がり、特に、複数のアプリを一括で管理する必要があるプロジェクトでは、手作業での調査がボトルネックとなり、業務効率に大きな影響を与えていました。
(※)現在はAppStoreのアプリ詳細プレビューページのソースコードを表示し、 “bundleId” を検索すると直後に出てくるようになっています。
ツールを自作で解決
そんな時、Apple社が公開しているiTunes Search API というものを知り、それを利用したJavaScriptでのツール自作を思いつきました。
JavaScriptライブラリであるjQueryを利用し、APIにクエリを送信し、返ってきたJSONファイルを見やすいように展開するシンプルなものです。
必要な情報がすぐ取得できるので時短にもなっています。
▼ツールの実行例
困ったときはツールを自作して対応
いかがでしたでしょうか。
今回はバンドル IDの用途とその取得を簡素化するツールについてご紹介しました。少し普段とは毛色の違う技術的な内容となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
コネクシオでは、お客様が直面する「どう進めていったらいいか分からない」「既存のやり方では解決が難しい」といった課題に対しても、本記事でご紹介したツールの開発のように、自ら調査し、時には最適なツールを自作することで、常に改善・改良を重ねて解決策をご提供してまいりました。
このように、一つひとつの課題に真摯に向き合い、積み上げてきた知識と経験で、お客様の多岐にわたるニーズにお応えします。
法人携帯の導入・運用管理、MDMの導入支援において、お困りのことや、課題を感じていることがございましたら、ぜひ一度コネクシオにご相談ください。
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