インナーコミュニケーションとは?
従業員と企業が共通の目的を持ってビジネスを行うことは、組織にとって非常に重要です。こうした企業の目的を従業員に共有するために、従業員に向けてメッセージを発信したり、従業員同士がやり取りしたりすることを、インナーコミュニケーションといいます。インナーコミュニケーションは、社内コミュニケーションやインターナルコミュニケーションなどと呼ばれる場合もあります。
インナーコミュニケーションは企業全体の一体感を構築し、従業員満足度や生産性向上に直結すると考えられるため、その重要性が注目されているのです。
テレワーク環境におけるインナーコミュニケーションのメリット
従業員がオフィスに出社しているのであれば声がかけやすいため、インナーコミュニケーションは成功しやすいといえます。一方テレワークを導入している場合、従業員に対する声かけや、従業員同士のやり取りの機会が減るため、コミュニケーションは不足してしまうでしょう。
さらにこうしたコミュニケーション不足は従業員の孤独感にもつながり、仕事に対するモチベーションや生産性の低下を招き、同時に従業員満足度の低下を引き起こすことも考えられます。そういったことから、テレワーク下においてはインナーコミュニケーションを大切にし、従業員満足度や生産性向上を図ることが重要といえます。
テレワーク環境における従業員エンゲージメントを向上させる5つの方法
テレワーク下におけるインナーコミュニケーションの重要性は説明した通りですが、実際にどのようにして従業員とのつながり、すなわち従業員エンゲージメントを高めればよいのでしょうか。ここではテレワーク下において、従業員の孤立化を防ぐ5つの方法をご紹介します。
勉強会の開催
従業員が順番かつ定期的に勉強会を開催する方法です。例えば、ある従業員がほかの従業員に対し、業務に関係するニュースを解説したり、有用なビジネスツールを紹介したりすることで、活発な意見交換を行ってもらうのです。コミュニケーションが増えることはもちろん、最新の動向を共有できることで、仕事に関するさまざまなよい効果も期待できるでしょう。
オンライン・ランチ・ミーティング
お昼の時間を従業員同士がともにする機会を設ける方法です。曜日を決めるなどし、ビデオ会議ツールなどを利用してランチを楽しみながらコミュニケーションを図ります。勉強会のように堅い雰囲気ではなく、従業員同士の雑談の機会を作ることで、少なくなりがちなコミュニケーションを補うことが狙いです。しかし毎日オンライン・ランチ・ミーティングとなると、従業員にとって負担になる可能性もあるので、週に1、2回程度を目安に行うとよいでしょう。バーチャル・ウォータークーラー
従業員同士の雑談の機会を増やすために、定期的にビデオ会議などを利用して行います。アメリカの企業でウォーターサーバー(クーラー)の周りに従業員が自然と集まり、コミュニケーションを取っていたことから「バーチャル・ウォータークーラー」などと呼ばれ、これをオンライン上で再現します。こうした取り組みには、普段業務で使っているビデオ会議システムを利用してもよいのですが、気軽にコミュニケーションを取りやすいLINE WORKSなどのビジネスチャットツールの利用をおすすめします。雑談がよい気分転換となり、従業員同士の一体感も生まれやすくなるでしょう。
ビデオ会議の活用
電話で済むようなやり取りであっても、あえてビデオ会議を利用する方法です。オフィスで業務を行う場合、何か用事があれば近くに移動して会話ができます。一方テレワークではこうしたやり取りが難しくなり、何か言葉で伝えようと思っても電話などで済ますことが多いかもしれません。これをビデオ会議に置き換えることで、コミュニケーションを活性化させることができるようになります。定期的な面談を行う
企業が従業員に対し、定期的に面談を行う方法です。これまでご紹介した方法は、従業員同士のコミュニケーションを活性化することが目的でしたが、この面談では従業員の思いを、企業が定期的にヒアリングすることを目的としています。例えば直属の上司などが従業員に対し、業務やテレワークだからこそ困っているといった内容をヒアリングします。こうしたやり取りを通じて、自分たち従業員のことを企業が気にかけてくれているという安心感を持ってもらいましょう。
テレワーク環境におけるインナーコミュニケーション推進のためのヒント
インナーコミュニケーションの推進は重要ですが、テレワークにおいては難しくなったといえます。ここではテレワーク環境での、インナーコミュニケーション推進のヒントをご紹介します。
社員に有意義な発信
インナーコミュニケーションを推進するにあたり、企業から従業員にメッセージを送る際、特に気をつけたいポイントがあります。それは社員にとって有意義だと感じられるメッセージを伝えることです。例えば業務に役立つ内容やキャリアアップなど、従業員が「読みたい!」と思えるような内容であることが大切です。実態把握に努める
「従業員が実際にどのようなことを考え、悩んでいるのか」などといった従業員の本音をしっかりと収集できる仕組みを構築しましょう。アンケートなども有効ですが、無理やり書いてもらったり聞き出したりするのではなく、自然に話をしてもらえるように前述した勉強会やオンライン・ランチ・ミーティング、バーチャル・ウォータークーラーなどを活用するとよいでしょう。社員参加型の施策の検討
「従業員エンゲージメントを向上させる5つの方法」でご紹介した方法は、そのほとんどが従業員に主体となってもらうものばかりです。その理由はこうした発信や交流は、企業からの発信だけで成功することはなく、従業員が参加し主体となってもらうことが大切だからにほかなりません。企業はインナーコミュニケーションが円滑に進むような施策を従業員自らが企画し、実行しやすくなるような環境作りを行うことも大切なミッションといえます。上記施策を実現するための環境整備
企業が整備すべき、従業員自らがインナーコミュニケーションを活性化させられる環境には、コミュニケーションを促進できるツールの導入が近道です。例えば本文中でも触れた「LINE WORKS」は、従業員同士のコミュニケーションが容易に行えるツールです。LINEのトークのようなイメージで従業員同士がチャットでき、音声通話もできます。グループウェア機能も搭載しているため、従業員が企画したイベントなどの共有も、簡単かつ便利に行えます。また、従業員の企画したイベントに役立つツールに「MAXHUB」があります。MAXHUBはホワイトボード機能やプレゼンテーション機能などのほかWeb会議も行うことができ、OSにWindowsを搭載した大型のオールインワンモニターです。MAXHUBを利用すれば、オフィスにいる従業員とテレワークを行っている従業員が、まるで一つの会議室にいるかのようなイメージでコミュニケーションできます。例えばホワイトボード機能を、従業員主催のイベントなどに活用するといった使い方も効果的です。
このように、テレワークが普及している現在、インナーコミュニケーションを活性化させるためのツールも続々と登場しています。