はじめに

2007年にiPhoneが登場してからスマートフォンは爆発的に普及が進み、個人が当たり前のようにスマートフォンを所有する時代になりました。一方で、企業ではいまだに固定電話が設置されており、新型コロナウイルス感染拡大の影響でリモートワークを導入したにもかかわらず、電話番のために出社するといったことも少なくありません。

そこで注目されているのが、クラウドPBXです。PBXとは「電話回線の交換機」のことで、これをクラウド化することで、場所を選ばずに電話の応対が可能になります。

本記事では、クラウドPBX活用によるスマートフォンの内線化について、仕組みやメリット・注意点、具体的なツールなどについてご紹介します。

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スマートフォン内線化の仕組みは?クラウドPBXと従来型PBXとの違い

スマートフォン内線化の仕組みは?クラウドPBXと従来型PBXとの違い

スマートフォンの内線化とは、内線番号にかかってきた電話をスマートフォンで受けることができる仕組みを指します。企業の電話応対は「PBX」という機能を介して行われ、従来型のPBXでは社内の固定電話のみでしか応対できなかったり、スマートフォンやパソコンで応対できても社内限定だったりと、多くの制限がありました。

そのなかで、スマートフォンやパソコンで社内外を問わず電話応対ができる仕組み「クラウドPBX」が登場しました。スマートフォンの内線化において、クラウドPBXは大きなカギを握ります。

まずは、PBXについて詳しく見ていきましょう。

従来型PBXの仕組み

PBXとは前述のとおり「電話回線の交換機」のことです。外線電話の発着信制御や社内での従業員同士の通話、電話の転送など多くの機能を有します。PBXがあることで、社内に設置された大量の電話機を効率よく利用することが可能です。

一方で、従来のPBXは物理的な機械のため定期的な管理や高額な初期費用、設置スペースが必要でした。また社内専用回線を利用するため、外部では利用できないなどの課題もありました。

これに対して、固定回線の問題を解消したのがIP-PBXです。IP-PBXによって、汎用的なネットワーク回線を使った通話の振り分けができるようになり、スマートフォンやパソコンなどでの内線通話が可能となりました。

それでも、社内の回線を利用するため電話応対が社内に限定される点は変わらず、コロナ過において電話番のために出社するなどの対応は必要でした。それを解消し、インターネット環境さえあれば場所を選ばずどこでも電話応対ができるようになる仕組みが「クラウドPBX」です。

クラウドPBXの仕組み

クラウドPBXでは、物理的にオフィス内へ設置する必要があったPBXを、インターネット回線を経由して利用できるようになります。クラウド型なので、従来のPBXのようにハードウェアを導入する必要がなく、専用アプリをダウンロードするだけで使用開始できます。月額課金制で工事費などの初期費用も抑えられるうえメンテナンスも不要です。

スマートフォンやPCでの電話応対が可能になる点はIP-PBXと同様ですが、クラウドPBXの最大の利点はインターネット回線さえあれば場所を選ばず電話応対できる点にあります。たとえば自宅にいながら代表電話を受けられるといった柔軟性が、クラウドPBXの魅力です。

クラウドPBXによるスマートフォン内線化のメリットや注意点

クラウドPBXによるスマートフォン内線化のメリットや注意点

次に、クラウドPBXを活用したスマートフォン内線化を進めるうえでのメリットと注意点について整理します。

メリット

まずはメリットについて、以下の4点が挙げられます。

場所を選ばず電話応対できる

インターネット環境さえあれば、スマートフォンやPCで場所を選ばず電話応対が可能になります。電話応対のために出社する必要はなくなるため、テレワークを進めるうえでも大きなメリットになるでしょう。また、外出中でも電話を受けられるため、営業活動もよりスムーズに進められます。

ビジネスフォンが不要になる

スマートフォンで電話応対が可能になるため、従業員にスマートフォンを配布できるのであれば、ビジネスフォンが不要になります。配布が難しい場合は、セキュリティ対策を行ったうえで個人用のスマートフォンで応対可能にするケースもあります。

PBXの移動や電話回線の工事が不要になる

従来型のPBXでは、組織改編やオフィスレイアウトの変更などがあるたびに、PBXの移動や電話回線の工事が必要になります。一方でクラウドPBXであれば、工事にかかる時間や費用の考慮は必要ありません。また、メンテナンスの必要がない点でもコスト削減につながるでしょう。

注意点

次に、注意点についても見ていきましょう。

スマートフォンを準備する必要がある

クラウドPBXを利用したスマートフォンの内線化を実現するためには、当然ながらスマートフォンを準備する必要があります。個人用スマートフォンでも運用は可能ですが、セキュリティ面やオンオフの切り替えが難しくなる点などを鑑みると、会社支給のものがベストといえるでしょう。

関連記事:BYODとは?導入時におさえたいポイントやメリット、デメリットを解説

従業員のフォローを行う必要がある

従業員の年代によっては、スマートフォンの使い方について丁寧にフォローする必要があります。導入前後で従業員を対象とした説明会を開催するなど、サポート体制を事前に準備しておくと良いでしょう。

安定したインターネット環境が必要になる

クラウドPBXはインターネット回線を経由した通話になるため、 回線速度が遅いと通話の品質が下がり声が聞き取りづらい、 通話が切断されるなどのトラブルが発生しやすくなります。このような状況が続くと、顧客との関係値にも影響を及ぼしかねません。とくに重要な電話を行う際には、安定したインターネット環境の確保が必要です。

安心、安全なクラウドPBXツール「Arcstar Smart PBX」

安心、安全なクラウドPBXツール「Arcstar Smart PBX」

最後に、おすすめのクラウドPBXツールとして、NTTコミュニケーションズ社が企業向けに提供する「Arcstar Smart PBX」についてご紹介します。

従業員間での内線通話が無料

Arcstar Smart PBXを利用している従業員同士の通話が無料になるため、従業員間での通話が多い企業では、コスト削減効果が高いといえるでしょう。

マルチキャリアに対応

docomoやau、ソフトバンクなど、あらゆるキャリアに対応しています。コストの見直しに伴うキャリア変更が発生する場合でも、Arcstar Smart PBXであれば柔軟に対応可能です。

既存PBXとの併用も可能

Arcstar Smart PBXは既存のPBXとの連携も可能です。そのため、一部の拠点だけ導入したいといったニーズにも応えられます。たとえば、まずは営業部門のみで社用スマートフォンの内線化を行うためにArcstar Smart PBXを導入するなど、スモールスタートも問題なく対応可能です。

設定はWeb上で完結

Arcstar Smart PBXは工事不要で、アプリのインストールとWebでの設定だけで使用できます。また、使用開始後も内線番号の変更や留守番電話設定などがWebで可能です。高額な工事費は不要で短期間で使用開始できるほか、使用感のシンプルさも大きなメリットといえるでしょう。

緊急時でも事業の継続が可能

万が一の災害時や緊急事態などで出社が困難になったり、急なテレワーク環境に移行したりといった場合でも、スマートフォンで電話応対できるため事業の継続が可能になります。

コネクシオ社による運用サポート

導入にあたっては、コネクシオ社にすべてお任せいただけます。サービスの導入支援はもちろん、スマートフォンのキッティングやユーザーサポートまで行っており、導入後の混乱を最小限にする体制を整えています。

スマートフォンの内線化で働くをもっと自由に

今回は、クラウドPBX活用によるスマートフォンの内線化について、仕組みやメリット・注意点、具体的なツールなどについて解説しました。スマートフォンの内線化は業務効率化やコスト削減につながる手法といえるでしょう。

コネクシオでは、Arcstar Smart PBXの導入・実際の運営までトータルでサポートする体制を整えています。クラウドPBXの導入やスマートフォンの内線化を検討される場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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