PCのキッティングとは?作業手順や効率化する方法を徹底解説!

企業において複数台のPCをキッティングする場面は少なくありません。
しかし、1台ずつ手作業で初期設定やアプリのインストールを行うのは、IT担当者にとって膨大な時間と労力を要する業務です。
本記事では、PCキッティングの基礎知識や手順、手法をまとめました。
自社のリソースや状況に合う手法を選定し、キッティング業務の負担軽減にお役立てください。
PCキッティングとは

PCキッティングとは、業務ですぐにPCを利用可能な状態にするために、PC導入時などに実施する設定作業です。
たとえば、開梱からOSのインストール、業務アプリケーションのセットアップといった一連の作業が該当します。
セットアップとの違い
キッティングと似た言葉にセットアップがありますが、作業範囲が異なっています。
セットアップ: PCの電源を入れ、OSの設定やネットワーク設定など、最低限使える状態にすることを指します。
キッティング: セットアップに加え、企業のセキュリティポリシーに基づいた各種設定、業務アプリケーションのインストール、資産管理ラベルの貼付まで、業務ですぐに使える状態にする一連の工程を指します。
セットアップはキッティング作業の中に含まれています。
PCキッティングの手順
PCキッティングの一般的な手順と、作業時の注意点を以下の表にまとめました。
フェーズ | 具体的な作業内容 |
|---|---|
1.開梱・接続 |
|
2.BIOS設定 |
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3.OS設定 |
|
4.ネットワーク接続 |
|
5.ソフトウェア導入 |
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6.セキュリティ対策 |
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7.動作確認テスト |
|
8.管理ラベル貼付 |
|
正しい手順で実践し、スムーズな導入を実現しましょう。
スマホのキッティングについても以下の記事で解説しておりますのでぜひご覧ください。
PCキッティングの手法
PCキッティングの手法は、大きく分けて「手作業」と「クローニング」の2種類があります。
導入台数や準備期間、社内のITリソースに合わせて最適な手法を選択することが、業務効率化の鍵となります。
手作業によるキッティング
PCを1台ずつ手動で立ち上げ、設定項目を順に入力していく基本的な方法です。
メリット
特別なツールや事前準備が不要なため、PCが届いたその日から作業を開始できます。
ユーザーごとに異なるアプリのインストールや設定変更にも柔軟に対応可能です。
デメリット
台数に比例して作業時間が増えるため、担当者のリソースを消費し、実質的な人件費も高くなります。
また、手作業のためヒューマンエラーによる設定漏れやミスが起こりやすく、セキュリティレベルの均一化が困難です。
向いているケース
導入台数が数台〜10台程度の小規模なケースに向いています。
また、部署ごとに設定内容が大きく異なり、共通化が難しい場合にも手作業の方がよいでしょう。
クローニングによるキッティング
OSやアプリケーションなど、標準的な設定を済ませた「マスターPC」を1台作成し、その中身を専用ツールで他のPCへ複製する手法です。
コピー先のPCは、マスターPCと同一のハードウェア構成(機種)であることが必要です。
また、マスターPCを作成する際は、ボリュームライセンスに付随する「再イメージング権」がないとライセンス違反になる恐れもあります。
再イメージング権を利用する場合は、ボリュームライセンスが1つあれば問題ありません。
意図しない違反を防ぐため、事前にライセンス規約などを確認しておきましょう。
メリット
一度の操作で複数台に設定を反映できるため、大幅な時短が可能です。
また、すべてのPCが同じ状態で複製されるため、品質が均一化されます。
PCの故障時も、保存してあるマスターイメージを流し込むだけで、短時間で業務環境を復元できます。
デメリット
マスターPCの作成や動作検証には専門知識が必要であり、完成するまでに数週間〜1ヶ月程度要することがあります。
向いているケース
同一機種のPCを数十台〜数百台単位で一括導入する場合や、全社で統一された強固なセキュリティ環境を構築したい場合にはクローニングによるキッティングが向いているでしょう。
手作業とクローニングの比較を表にまとめました。
それぞれのメリット、デメリットを把握し、自社の状況に適した手法を選びましょう。
| 項目 | 手作業 | クローニング |
|---|---|---|
| 台数 | 1~10台程度 | 大規模 |
| 準備期間 | 不要(即日) | 数週間~1か月程度 |
| 品質 | 担当者の習熟度に依存 | 均一化 |
| 専門知識 | OSの標準的な設定操作 | Sysprepやイメージ展開の知識 |
| 作業時間 | 台数に比例 |
短時間で複数台数の設定が可能 |
PCキッティングを行う際の4つのポイント
キッティングを行う際のポイントは以下の通りです。
手順書の作成と準備
キッティングの作業工程をまとめた手順書を作成しましょう。
誰が作業しても品質を一定に保つことができる体制が重要です。特定の担当者の経験や記憶に依存した作業は、属人化し設定漏れやミスを引き起こす可能性があります。
また、チェックリストを活用し作業の抜け漏れがないように、完了後にチェックを入れる仕組みを構築すると良いでしょう。
OSのアップデート等で設定項目が変わった際には、手順書を更新するフローを決め、常に最新の状態を維持することも重要です。
インベントリ情報の登録
PCを配布する前に、資産管理に不可欠なインベントリ情報を収集・登録する必要があります。
例えば、個体識別番号(シリアル)、MACアドレス、製造番号、購入日、保証期限、利用者名、部署コードといった管理項目を記載しておきましょう。
作業スタッフの教育
自社で複数名がキッティングを行う場合は、事前の勉強会が不可欠です。
手順書を単に確認するだけでなく、実際の作業における判断基準を共有することで、作業のクセや解釈の違いを解消し、品質の平準化を図りましょう。
余裕を持ったスケジュール設定
予期せぬトラブルに備えて、余裕を持ったスケジュールを設計することが重要です。初期不良も想定し、代替機の予備確保と交換時間までスケジュールに組み込みましょう。
ネットワークの遅延やOSアップデートの長時間化等も考慮し、納期に対して最低でも数日の余裕を持たせておくことで、イレギュラー対応にも柔軟に対応できます。
PCキッティングで企業担当者が抱えやすい課題

PCキッティング業務は、多くのリソースと専門的な環境を必要とするため、担当者の負担になりやすいです。台数が増えれば増えるほど自社対応には限界が生じます。
企業担当者が抱えやすい具体的な課題は以下のとおりです。
課題 | 具体的な内容 |
|---|---|
通常業務を圧迫する工数負担 | 作業工数の多さや時間的な負担により、通常業務に支障が出る可能性 |
担当者の知識不足 | 知識不足の場合、手順ミスや手戻りの可能性 |
作業スペースや専用ツールの不足 | 大量のPC開梱に広いスペースが必要 |
これらの課題を解決するために、次章でご紹介する2つの効率化手法を試してみましょう。
PCキッティングの業務を効率化する方法
キッティング業務を効率化し、担当者の負担を軽減するための2つの解決策をご紹介します。
自社の環境や予算にあわせて、導入しやすい方法を取り入れましょう。
ツールを活用する
ツールを活用することで、キッティング作業の一部または全部を自動化し効率化します。
たとえば、RPAを使うと入力作業やインストール操作を自動化でき、入力ミスや設定漏れを防げます。
導入初期にはツールの設定やシナリオ作成の工数がかかりますが、長期的には運用負担の軽減につながるでしょう。
ただし、ツール単体では自動化しきれない場合もあるため、適用範囲の精査は必要です。
アウトソースする
アウトソースとは、PCキッティングの作業全体を、専門業者へ委託する方法です。
社内のリソースを使わず、短期間で高品質なキッティングを完了できます。
専門業者は豊富なノウハウを持っているため、OS設定やアプリ導入から資産管理シールの貼付、不要になったPCの廃棄まで一括して依頼可能です。
コストはかかりますが、担当者がコア業務に集中できるため、費用対効果が高い選択肢といえるでしょう。
PCキッティングをアウトソースするメリット
PCキッティングのアウトソースには、企業にとって多くのメリットがあります。
ここでは、アウトソースする3つのメリットについて解説します。
担当者の業務負荷軽減
PCキッティングをアウトソースすることで、担当者の業務負荷を大幅に削減できます。
自社でキッティングを行う場合、担当者は本来の業務を抱えながら、設定作業を1台ずつ手作業で進めなければなりません。
特に、大規模な一斉リプレイス時などは、PCの台数が増え担当者の負担は大きなものとなります。
しかし、アウトソースすれば、担当者はDX推進やセキュリティ戦略の立案といった、より付加価値の高いコア業務にリソースを集中させることが可能になります。
品質の均一化
プロの業者へ委託することで、導入するすべての端末において、品質の均一化を実現できます。
自社でキッティングを行う場合、作業担当者の習熟度や解釈の違いによって手順にバラつきが生じやすく、設定漏れやミスが発生するリスクがあります。
一方、アウトソースであれば、決められたキッティング手順書に沿ってプロの業者が設定を行うため、品質を一定に保つことが可能です。
また、専門ツールの活用や豊富なノウハウを活かした効率的な手順により、大規模な案件でも、短納期かつ高品質な対応が期待できます。
作業スペースや専門ツールの用意が不要
アウトソースにより、作業場所の確保や専門ツールの用意が不要になります。
自社でキッティングを行う場合、大量のPCを開梱して並べるための広い作業スペースが必要となり、通常業務の場所を圧迫しかねません。また、効率的に作業を進めるための専用ツールを自社で買い揃えるコストも発生します。
一方でアウトソースすれば、業者の専用施設や専門ツールで作業を完結させるため、自社で場所を確保する負担がありません。
また、業者によっては数台から数万台規模の配送に対応しており、全国に点在する各拠点へ、キッティング済みのPCを直接届けることが可能です。
これにより、本社で一度受け取ってから再配送するといった手間や物流コストを大幅に削減でき、全社規模でのスムーズな導入を実現できます。
PCキッティングのアウトソースを選定するポイント

アウトソースを検討する際は、自社の要望を満たせる業者か確認が必要です。
選定時にチェックすべきポイントを表にまとめました。
選定ポイント | チェックすべき内容 |
|---|---|
サービス範囲 |
|
コスト |
|
納期・期間 |
|
セキュリティ |
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実績・信頼性 |
|
各項目を比較検討し、コストと品質のバランスが取れた自社に合う委託先を選びましょう。
自社に合うPCキッティング手法を選び業務効率化を実現しよう
PCキッティングは、専門的な知識と多くの手間を必要とする業務です。
自社で対応すると担当者の負担が増え、本来の業務に支障が出る可能性があります。
小規模な導入であれば手作業でも対応可能ですが、数十台を超えるリプレイスや、設定品質の均一化・セキュリティポリシーを遵守する場合は、アウトソースの活用がおすすめです。
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面倒な設定作業や管理業務をアウトソーシングすることで、社員が本来注力すべき業務に集中できるようになります。
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