社用PCを紛失した際の対応方法は?生じるリスクや対策も解説

社用PCを紛失した際の対応方法は?生じるリスクや対策も解説

テレワークや外出先での業務が普及している中、社用PCを社外へ持ち出す機会は増加傾向にあります。

しかし、それに伴って高まっているのが「紛失・盗難」のリスクです。

万が一、社用PCを紛失してしまった場合、単なる機器の損失にとどまらず、重要情報の流出や企業の社会的信用の失墜など、経営に多大な損害を与える恐れがあります。

このような緊急事態において、被害を最小限に抑えるためには、速やかな報告やMDM(モバイルデバイス管理)によるロックなど「組織的な連携と的確な対処」が必要です。

本記事では、紛失発覚直後に取るべき具体的な対応フローから、想定されるリスク、効果的な予防策などを詳しく解説します。

社用PCの紛失が発覚した際の適切な対応手順

社用PCの紛失が発覚した際の適切な対応手順

社用PCの紛失に気づいたら、速やかに初動対応を行うことが大切です。
従業員と会社の双方が迅速に行動することで、PCの紛失によるリスクを最小化できる可能性が高まるでしょう。

従業員側の対応

まず社用PCを紛失した際に、従業員が行うべき対応が3つあります。
それぞれの具体的な内容を確認しましょう。

会社への報告

社用PCの紛失が発覚した場合、すぐに会社へ報告することが大切です。
時間が経過するほど、情報漏えいやデータ悪用などのリスクが高まります。

まずは直属の上司や情報システム部門へ第一報を入れ、紛失した時刻や場所、状況を伝えましょう。

詳細な情報を共有すれば、会社側でリモートロックなどの対策をスムーズに実行できます。

被害を抑えるため、従業員は必要な項目を速やかに連絡しましょう。

紛失の可能性がある場所への問い合わせ

会社や上司への報告が済んだら、立ち寄った店舗や利用した交通機関、遺失物センターへPCが届いていないか確認しましょう。

乗車区間や車両番号が分かる場合は、詳細な情報まで伝えると捜索がスムーズです。
漏れのない捜索を行い、PCの所在を確認するために行動しましょう。

警察への届け出

紛失したPCを捜索しても見つからない場合は、最寄りの警察署や交番へ行き、遺失物届を提出してください。

届け出が受理されると、受理番号が発行されます。届け出が受理された状態で紛失した機材が警察へ届けられると、速やかに本人へ連絡が入ります。

万が一盗難の疑いがあるときは、盗難届として手続きを進めましょう。

受理番号は会社への報告や保険申請のときに必要になるため、番号を控え、管理者に報告してください。

会社側の対応

組織として被害を最小限に抑えるために、会社側でも取るべき行動があります。
ここでは具体的な3つの対応方法を見ていきましょう。

MDMによるリモートロック・データ消去

社用PCの紛失が発覚した際、システム管理者は遠隔操作で端末をロックしてください。

第三者が操作できないようにすることで、中身を見られるリスクを軽減できます。

併せて、端末回収の見込みがない場合や、機密性が極めて高いデータが含まれている場合は、MDMの機能を使いデータ消去を実行し、端末を初期化しましょう。

また、一部のMDMでは、ネットワーク遮断・通信制限といった機能によって、社内ネットワークや業務システムへの不正アクセスを断つことができます。

機密情報の安全を確保するために、速やかに一連の対応を行ってください。

社用PCを紛失した社員からヒアリングをする

会社側は紛失状況を詳しく聞き取り、事実関係を整理することが大切です。
状況を整理すれば、被害の範囲を正確に特定できます。

併せて、端末内に保存されていたデータの重要度や、暗号化設定の有無も確認が必要です。

ヒアリングによって事実関係を整理しておくと、取引先や関係機関に対してデータ流出の有無や影響範囲の詳細を正確に報告できます。

担当者は、ヒアリングの内容を記録し、対応方針を決定してください。

情報漏えいの可能性がある関係者への通知・公表

会社は、個人情報や取引先の機密情報などが流出した、あるいはその可能性が高いと判断される場合は、対象となる顧客や取引先へ速やかに連絡を入れましょう。

状況によっては個人情報保護委員会への報告や、自社サイトでの公表も必要になります。
顧客や取引先に対しては、現状を正確に伝えることが重要です。

また、二次被害の拡大を防ぐために、迅速に情報を開示する姿勢も求められます。

社用携帯の紛失については以下の記事をご覧ください。

社用PCの紛失によって生じる3つのリスク

社用PCの紛失は、物理的な備品の紛失だけにとどまらず、法的賠償や取引停止などの深刻な実害を組織に与えます。
ここからは、紛失によって生じる3つのリスクについて解説します。

機密情報の漏えい

会社のPCから流出したデータは、外部で悪用される危険があります。

たとえば、顧客の決済情報や独自の技術データが流出すると、巨額の損失を招きかねません。
悪意ある第三者が経営資料を悪用すれば、市場での優位性を失う可能性もあるでしょう。

個人情報保護法に基づく報告義務が生じるほか、民事上の損害賠償請求により高額な賠償金が発生することがあります。

また、ブラウザに保存されたパスワードから、クラウド上の共有フォルダまで被害がおよぶ可能性も否定できません。

管理者は情報の価値を再認識し、日頃からPCの管理を徹底しておくことが大切です。

企業の信用失墜

PCの管理体制の不備を指摘され、企業の社会的な信用を失うこともあるでしょう。

セキュリティ対策が不十分な企業と見なされれば、既存顧客からの契約解除や、新規取引の停止につながる恐れがあります。

また、SNS等でネガティブな情報が拡散されれば、採用活動や株価など経営全般に悪影響を及ぼしかねません。

失った信頼を取り戻すには長い時間が必要なため、日頃から資産管理を適切に行い、紛失事故を未然に防ぎましょう。

第三者による不正利用

社用PCを紛失すると、盗まれたPCを入り口にして、社内ネットワークへ侵入されるリスクがあります。

悪意のある第三者が社員になりすませば、さらなる情報の窃取を許しかねません。
ウイルス感染の拡大や、取引先へ詐欺メールを送信されるなどの被害も想定されるでしょう。

ひとつの端末から被害が連鎖し、組織全体のシステムが停止する恐れがあります。

紛失した際のリスクを軽減するためにも、セキュリティ設定を強化して、不正利用を防ぐことが重要です。

社用PCの紛失を予防しリスクを軽減する4つの方法

社用PCの紛失を予防しリスクを軽減する4つの方法

事前の対策を徹底すれば、万が一PCを紛失しても、被害を最小限に抑えられます。
会社が保有する情報端末や取引先の情報を保護するために、以下の予防策を実行しましょう。

社用PCの持ち出しに関するルールを策定する

社用PCを社外へ持ち出すことがある場合は、承認制にして厳正に管理しましょう。
許可を得た人だけが持ち出せるようにすれば、不必要な持ち出しを減らせます。
移動中の公共交通機関では網棚に鞄を置かないなど、端末を携行する際の具体的なルールを定めることも有効です。

持ち出すデータの範囲を制限する基準も明確にし、社外でのPC操作を厳格に管理してください。

セキュリティ意識を高める社員教育の実施

定期的な研修を行い、紛失によってどのようなリスクが伴うかを社員へ周知しておきましょう。

加えて、パソコン内に重要な個人データや機密情報のデータを保存しないなどのリスク対策を教育することも効果的です。

セキュリティに関する知識を高めれば、置き忘れを防ぐための具体的な習慣も身に付きます。
紛失を隠蔽させない風通しのよい組織文化を作る教育も欠かせません。

全社員が紛失時の手順を把握し、万が一のときは、すぐに行動できるよう指導しましょう。

セキュリティおよびロックの強化・徹底

管理者は、第三者から中身を見られることを防ぐためにも、生体認証(指紋・顔認証)や強固なパスワードを採用してください。

パスワードの複雑化を強制し、PCの操作が行われなかった場合にスクリーンセーバーが起動するまでの時間を短く設定しておきましょう。
このとき、再開時にログオン画面に戻る設定にしておき、第三者が容易に操作できない環境を強制することが効果的です。

管理者はシステムの制限を厳しくし、機密情報を保護する仕組みを構築してください。

また、緊急時にはすぐに対処できるよう、組織として誰がどのサービスを利用しているか一元管理しておくこともセキュリティの強化につながるでしょう。

MDM(モバイルデバイス管理)の導入

会社は、管理ツールを活用し、紛失時の即応体制を整えておくこともポイントです。

MDMを導入していれば、紛失時にPCの現在位置の把握や、遠隔操作でロックやデータ消去を条件付きで行うことができます。

紛失に備えて、被害を抑える仕組みを、あらかじめ組み込んでおきましょう。

システムによる自動的な情報保護が可能になれば、管理者の負担を減らしつつ安全性を確保できます。
MDMの導入を検討し、管理体制を強化しましょう。

社用PCを紛失した社員への処分

社用PCを紛失した社員への処分は、就業規則に基づき、事実関係を客観的に分析して決定します。

判断基準として情報漏えいの実害の有無を精査し、過去の勤務態度や過失の程度を総合的に加味してください。

紛失後の報告速度や隠蔽の有無も重要な判断要素です。
公平な基準のもと、適切な処遇を検討しましょう。

情報漏えいがない場合は始末書提出が妥当

実害が出なかったときは、本人の深い反省を促すために始末書や報告書の提出を求めます。

正確な経緯と具体的な再発防止策を文章にまとめさせるプロセス自体が、会社資産を預かる責任を再認識させる機会となります。

再発防止を第一に考え、適切な教育を徹底してください。

情報漏えいがある場合は懲戒処分を検討

情報漏えいなど、会社に実害が生じた際は、就業規則に則り懲戒処分を慎重に検討します。

情報漏えいは会社の存続に関わる重大な事態であり、組織の統制を保つためにも厳格な対応が求められるためです。

不注意の程度が著しい場合や、飲酒による紛失、事実の隠蔽があったときは、減給や出勤停止などの重い処分も視野に入れます。

日頃の勤務態度や過去の違反歴を含めて、適切な判断を下しましょう。

社用PC紛失後の適切な対応でリスクを最小限に

社用PC紛失後の適切な対応でリスクを最小限に

本記事では、社用PCを紛失した際の適切な対応フローについて解説しました。

迅速な報告と誠実な初動対応は、被害の拡大を最小限に抑えることにつながります。
機密情報の漏えいや社会的信用の失墜を防ぐためにも、日頃から社員へのセキュリティ教育を徹底することが大切です。

社内の持ち出しルールを再確認し、有事の際に適切に動ける体制を整えておきましょう。

社用PCの安全管理ならコネクシオにご相談ください

紛失時の被害を抑えるためには「迅速な初動対応」が必要です。
しかし、社内リソースだけで万全な体制を維持するのは容易ではありません。

コネクシオでは、有事の際に素早く的確な対処ができるよう、端末の導入から運用、緊急時のサポートまでを一括で支援しています。

また、VAIO専用のTRUST DELETE Biz for VAIO®PCなら、インターネットが繋がらない環境でもSMSで遠隔ロックやデータ消去を行うことが可能です。
OS領域を含むドライブ全体の消去にも対応しており、第三者による情報漏洩を防ぎます。

MDMによるリモートロックの設定や、有事の際のヘルプデスク代行などもお任せください。
管理者の負担を減らしつつ、安全なPC利用環境の構築をサポートします。

社用デバイスの紛失対策や管理体制の強化を検討する際は、コネクシオへご相談ください。

MWPO編集部
MWPO編集部
コネクシオ株式会社が運営する「Mobile WorkPlace ONLINE」の編集部。 法人携帯に関するお役立ち情報を発信していきます。

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