MDMの運用代行は何ができる?目的や利用するメリットを解説

MDMの運用代行は何ができる?目的や利用するメリットを解説


「従業員のスマホやタブレットの紛失時はどう対応すればよい?」
「社用携帯の情報漏えいや不正利用を防ぐ方法はある?」

このように、自社のモバイル端末の管理方法で悩んでいませんか。
モバイル端末を管理する方法として「MDM(モバイルデバイス管理)」が挙げられますが、自社で運用するには専門知識が求められるため、うまく活用できないケースも少なくありません。
そこでおすすめなのがMDMの運用代行です。プロに運用を任せることで、MDMの機能を最大限に発揮できるため、自社のモバイル端末の管理を安心して任せられるでしょう。

本記事では、MDMの概要や導入の目的を紹介し、MDMの運用代行を利用するメリットを解説します。
記事を読み終える頃には、MDMの効果的な活用方法を理解でき、モバイル端末の管理がスムーズになるでしょう。

目次[非表示]

  1. MDMとは
  2. MDMを導入する3つの理由
    1. 紛失・盗難時の情報漏えいを防ぐ
    2. 内部の不正利用を防ぐ
    3. 一元管理が可能になる
  3. MDMを運用する際の流れ
    1. 導入要件の定義およびMDMの選定
    2. 導入計画の立案
    3. MDMのインストール、運用開始
  4. MDMの運用代行でできること
    1. MDMの選定や導入・設定
    2. セキュリティポリシーや運用ポリシーの設定
    3. 紛失・盗難時のサポート
  5. MDMの運用代行を利用するメリット
    1. MDMの機能を最大限活かせる
    2. 24時間365日対応できるサービスもある
    3. 大量導入の際もスムーズに行える
  6. MDMの運用代行サービスを選ぶ際のポイント
    1. 導入するMDMに対応している
    2. 求める対応が可能か確認する
    3. サポート体制が整っている
    4. ライフサイクルマネジメントに沿った運用
  7. モバイル端末をMDMで管理するなら運用代行サービスがおすすめ
  8. MDM運用代行サービスのご相談はコネクシオへ

MDMとは

MDMとは

MDMとは「Mobile Device Management」の略称で、従業員が使用するスマホやタブレットなど、業務用モバイル端末を一元管理するシステムのことです。

近年、リモートワークや在宅勤務など、働き方の多様化によりモバイル端末を利用した業務形態が増えています。
しかし、モバイル端末は従業員一人ひとりが使用するため、紛失や盗難など運用上のトラブルがつきものです。

こうした背景から、モバイル端末の管理やセキュリティ対策を目的として、多くの企業でMDMの導入が進んでおり、注目を集めています。

関連記事:【MDM(モバイルデバイス管理)とは?】できることや導入メリットをわかりやすく解説!

MDMを導入する3つの理由

MDMは多くの企業で導入されていますが、それには3つの理由があります。

  • 紛失・盗難​​​​​​​時の情報漏えいを防ぐ
  • 内部の不正利用を防ぐ
  • 一元管理が可能になる

上記の内容について、詳しく見ていきましょう。

紛失・盗難時の情報漏えいを防ぐ

1つ目の理由は、スマホやタブレットなど、従業員の使用する端末が紛失・盗難に見舞われた場合の情報漏えいを防ぐためです。

モバイル端末は持ち運びが容易な反面、紛失や盗難のリスクが高くなります。
MDMにはリモートロックやワイプ機能があり、管理者が遠隔操作で端末のロックやデータの削除ができます。
その他の機能として、強化されたパスワードの設定や画面ロックの有効化を強制することが可能です。それらの機能により、第三者からの不正アクセスを防止する体制を整えられます。

これらの機能により、情報漏えいリスクを大幅に低減することが可能となり、企業の信頼性維持にも寄与します。

関連記事:従業員が社用携帯を紛失!考えられるリスク・対応方法と紛失対策について徹底解説!

内部の不正利用を防ぐ

2つ目の理由として、従業員の不正利用防止が挙げられます。
基本的にモバイル端末は、従業員それぞれが管理するため、不正利用があった際に検知が遅れる可能性が高いです。

MDMを導入していれば、以下が可能になります。

  • 業務に不要なアプリのインストールを制限
  • SNS・動画サイトなどへのアクセスを制限
  • 端末の操作履歴や使用状況を可視化

これにより、業務効率の低下や情報漏えいのリスクを軽減し、内部統制や監査の際にも活用できます。

一元管理が可能になる

3つ目の理由は、MDMの導入により、一元管理を可能にするためです。

VPN設定やクライアント証明書の配布、ネットワークポリシーの適用、アプリケーションの一括インストールなど、各種設定を一括で実施できます。
従業員に任せていた端末管理を一元化することにより、統一された運用体制を実現できるでしょう。
 
また、定期的なアップデートやセキュリティ管理も一元してできるため、業務効率化だけではなくセキュリティレベルの向上も期待できます。

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MDMを運用する際の流れ

MDMを運用する際の流れ

MDMを運用する際は、以下の流れで進行していきます。

  • 導入要件の定義およびMDMの選定
  • 導入計画の立案
  • MDMのインストール、運用開始

それぞれどのようなことが必要になるのか、詳しく見ていきましょう。

導入要件の定義およびMDMの選定

MDMの導入にあたって、自社の導入目的と導入後の目標を明確にする必要があります。
MDMの導入で「何を改善したいのか」「どのような効果を得たいのか」など、社内で掘り下げておきましょう。

管理したい端末の種類や数、セキュリティポリシー・運用ポリシーを決定し、MDMを選定する必要があります。

セキュリティポリシーとは、その企業で実施する情報セキュリティの方針やルールを定めたものです。
一定のルールを定めないと、従業員それぞれの価値観に左右され、セキュリティ上のリスクが高くなる可能性があります。

同様に、運用ポリシーは、モバイル端末の運用についてのポリシーです。
社内の運用ルールを定めることで、運用上のトラブルを未然に回避できます。

MDMの導入要件を定めたのち、選定に移ります。
選定時には、機能や費用、サポート体制などを総合的に評価するとよいでしょう。
MDMの選定が終わったら、運用するための業務フローを設計します。

関連記事:社用携帯の管理に利用ルールは必須!押さえておきたい4つのポイントを解説

導入計画の立案

MDMの選定や導入の準備が完了したら、導入計画を立案します。
MDMの実務担当者の割り当て、MDMの環境構築、トレーニングの実施など、導入から運用に至るまでの必要な計画を立てましょう。

まず重要になるのはMDM担当者の割り当てです。

MDMの環境構築・運用には専門的な知識が不可欠です。知識が不足していると、構築や運用がスムーズに進まず、トラブルの原因となる可能性があります。
そのため、担当者を割り当てる際は、MDMに精通した人材を選ぶことが重要です。担当者選定後は、社内の運用ポリシーに則って環境を構築しましょう。

MDMのインストール、運用開始

MDMの環境構築が完了したら、配布するデバイスにMDMを設定します。

まずは、MDMのインストールを行いましょう。
その際に、セキュリティポリシーの確認、端末の登録、アプリケーションの配布などを実施して、運用を開始します。

MDMの運用は、開始することが目的・ゴールではありません。
支障なく運用できるかがポイントとなるため、定期的な監視とメンテナンスが重要です。

必要であれば、設定の見直しやアップデートを行い、従業員からのフィードバックも参考にするとよいでしょう。

また、自社に合ったMDMの運用を行うには、トライ&エラーを繰り返して、よりよいものを作り上げることが重要です。
導入直後からスムーズな運用を見込むのは難しいため、長期的なプロジェクトとしてチームを編成して臨むとよいでしょう。

MDMの運用代行でできること

MDMの運用代行でできること


​​​​​​​MDMの運用には専門的な知識が必要とされるためMDM運用代行のサービスを活用する企業が増えています。 
ここでは、運用代行サービスでできることを紹介します。

MDMの選定や導入・設定

MDMの運用代行では、数あるMDMの中から自社に最適のものを選定し、導入までに必要な設定や運用のサポートをしてくれます。

MDMを自社で導入する場合、MDMの環境構築や実際の運用に稼働がかかることは避けられません。
そして正しく運用していくには専門的な知識を有した人材に対応してもらう必要がありますが、必ずしも社内に適切な人材がいるとも限らないでしょう。

MDMの運用代行に依頼することで、専門性を要する導入時の設定をすべて任せられるため、自社での稼働をかけることなく運用を開始することが可能です。

セキュリティポリシーや運用ポリシーの設定

MDMの運用代行では、社内のセキュリティルールに沿ったMDMのセキュリティポリシー設計を行ってくれます。

管理する端末の数や利用する従業員が増えるほど、効率的な運用ができる体制の構築とセキュリティポリシーの設計が必要になります。
運用代行サービスを依頼することで自社の稼働をかけることなく効率的な運用体制の構築を行うことができます。

また、自社で作成すると稼働がかかるだけでなく、専門的な知識が足りないために本来設定すべき項目が抜け漏れる可能性も考えられます。

そのため、第三者に作成してもらうことで客観的な目線で網羅的で公平性の高いルールが期待できるでしょう。

紛失・盗難時のサポート

紛失・盗難の際には遠隔ロック・ワイプの代行が可能です。
社用携帯には顧客情報などの機密情報が含まれているため、紛失や盗難が発生すると、重大なセキュリティリスクに繋がります。

運用代行サービスを利用することで、社用携帯の利用者が運用代行業者に連絡するだけで、遠隔ロック・ワイプなどの緊急対応を迅速に実施してもらえます。
これにより、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが可能です。

さらに、端末の管理者は緊急対応に追われることなく、コア業務に集中できるため、業務効率化の向上にも繋がるでしょう。

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MDMの運用代行を利用するメリット

MDMの運用代行サービスを利用するのであれば、どのようなメリットがあるかを把握しておきましょう。
ここでは具体的なメリットについて、3つの内容をまとめました。

MDMの機能を最大限活かせる

MDMの運用代行を活用することで、MDMの機能を最大限に発揮できます。
システムの機能を熟知した運用のプロが対応してくれるためです。

MDMで複数のモバイル端末を一元管理するためには専門的な知識が必要になります。また、データの暗号化やネットワーク(Wi-Fi)制限などセキュリティを設定するための知識も求められます。  
MDMの運用代行では専門知識を有するプロが運用してくれるため、最大限に機能を活かせるようになるでしょう。

24時間365日対応できるサービスもある

MDMの運用代行サービスには、24時間365日対応してくれるサービスもあります。
そのため、管理者の勤務時間外の時間帯で紛失や盗難が発生しても安心して対応を任せることが可能です。
 
紛失・盗難が起きた場合は端末のロックやデータ削除など、迅速な遠隔操作が必要となります。
自社で運用している場合では、勤務時間外の時間帯に対応できる体制がないと、紛失や盗難に対する処置が遅くなってしまいます。

いつ紛失や盗難が発生しても緊急対応を代行してもらえるサービスがあるのは、MDMの運用代行を利用するメリットといえます。

関連事例:【紛失対応】夜間や休日でも発生する紛失対応を専用窓口で解決

大量導入の際もスムーズに行える

MDMの運用代行は、モバイル端末を大量に導入する際にも非常に有効です。
たとえば、業務アプリの設定や配布を一括で行えるため、導入時の手間を大幅に削減できます。また、利用台数の増加に伴う設定作業も業者に依頼できるため、社内の負担軽減が可能です。

自社で対応する場合、期日までに作業が完了しなかったり、設定漏れが発生したりするリスクがあります。
導入をスムーズに進めたいと考えている企業にとって、MDMの運用代行は非常に有効な選択肢となるでしょう。

MDMの運用代行サービスを選ぶ際のポイント

業務上のリスクを減らすなら法人携帯の運用管理がおすすめ

MDMの運用代行サービスを選ぶ際のポイントを紹介します。
ポイントを理解することで、自社に合ったサービスを選択できるでしょう。

導入するMDMに対応している

MDMの運用代行サービスを比較する際は、使用したいMDMに対応しているかどうかに注目しましょう。
製品によって、業者の対応状況が異なる場合もあります。

また、アップデートや新規導入の際に柔軟な対応ができるかもポイントです。
既存のサービスだけでなく、将来導入を検討している端末も視野に入れ、サービスを選んでみてください。

求める対応が可能か確認する

MDMの運用代行では、自社が求める対応が可能かも重要です。
たとえば、ヘルプデスクを設置できるか、24時間365日に対応できるかなどが挙げられます。

運用代行に任せるにあたって、自社の導入目的に対応できなければ依頼する意味がありません。
運用代行に何を求めるのか、明確にしたうえで選択するとよいでしょう。

サポート体制が整っている

サポート体制が整っていることも、MDMの運用代行サービスを選定する際は欠かせません。
対応時間や対応内容、緊急時のサポート範囲など、細かなサービス内容まで確認することで、安心して導入・運用を任せることができます。

たとえば、MDMでポリシーを配信する際、端末が圏外にある、あるいは電源が入っていない場合には、ポリシーが正常に適用されないことがあります。
そのため、ポリシーの配信状況や適用結果まで確認できるサポート体制が求められます。

想定されるトラブルや運用上の課題を事前に洗い出し、それに対応できるサービスを選ぶことで、契約後のリスクを大幅に軽減することができるでしょう。

ライフサイクルマネジメントに沿った運用

ライフサイクルマネジメントとは、企業が導入するモバイル端末の調達から導入・運用・廃棄に至るまでのライフサイクルを通じた管理のことです。

モバイルデバイスの管理におけるこれらの各プロセスには、MDMをただ導入しただけではカバーしきれない運用上の盲点が潜んでいます。
たとえば、MDMの設定不備や人的ミス、紛失・盗難などの有事における対応の遅れなどがあげられるでしょう。

そのため、MDMを「導入するだけ」で終わらせるのではなく、運用設計や体制構築を含めたトータルな対策を講じることが重要です。
MDMの運用代行サービスを選定する際は、ライフサイクルマネジメントに沿った運用を行っているかどうかを確認するとよいでしょう。

関連記事:法人携帯のLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスとは?メリット、活用シーンも解説!

モバイル端末をMDMで管理するなら運用代行サービスがおすすめ

モバイル端末の管理を任せるなら、MDMの運用代行サービスがおすすめです。
 
そもそもMDMとは、モバイル端末の運用を一元管理するシステムを指します。
自社で運用すると専門的な知識が必要となり、誰でも簡単に運用できるものではありません。

MDMの運用代行サービスを活用することで、MDMの機能を発揮して、自社のモバイル端末の管理をサポートしてくれます。
故障や紛失・盗難など、緊急時の対応も迅速に行ってくれるので、業務用モバイル端末の運用を安心して任せられるでしょう。

MDM運用代行サービスのご相談はコネクシオへ

MDM運用代行サービスに興味がある企業は、コネクシオへ一度ご相談ください。
コネクシオでは、MDMの運用代行を含めた「マネージドモバイルサービス」を展開しています。

マネージドモバイルサービスとは、モバイル端末の調達からキッティング、MDM運用、交換、廃棄に至るまで、ライフサイクルマネジメントに沿ったモバイル端末の管理を行うサービスです。
さらに、紛失・盗難時のヘルプデスク業務のほか、社内問い合わせ窓口にも対応しています。

業務用モバイル端末の導入から、運用、交換、新規追加まで、どのフェーズにおいても迅速な対応と徹底した管理が可能です。
MDMの運用代行や業務用モバイル端末の導入などにお悩みの場合は、ぜひ一度ご相談ください。

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MWPO編集部
MWPO編集部
コネクシオ株式会社が運営する「Mobile WorkPlace ONLINE」の編集部。 法人携帯に関するお役立ち情報を発信していきます。

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